●「古今集」の選集開始後、約50年の天暦5年10月に選集を開始しました。
●伝承された「万葉集」ではなく、和歌所において梨壺の5人に「万葉集」本文を訓読させようとした姿勢は画期的でした。
●5人の選者は実務にかかわったのみで採られた歌はなく、35番・紀貫之、19番・伊勢、29番・凡河内躬恒、27番・藤原兼輔など前代を代表する専門歌人と、当時の最高権力者であった藤原忠平とその一族の歌が多く採られています。
●屏風歌や歌合といった公的な場で詠まれた歌はほとんどなく、個人的な恋愛関係を前提にした恋歌を中心に編纂されています。
●20巻のうち、6巻が恋部であり、四季部にも恋愛的要素を含む歌が多く収集されました。
●女性歌人の歌が多く、名前が分かる宮廷女房だけでも80人、「よみ人しらず」の女性を含めると男性以上の人数になります。
●贈答歌が目立ち、詞書(ことばがき)の長い歌が多く、物語的世界を作りあげているのが特色で、別名「恋愛の勅撰集」と呼ばれています。
|

大中臣能宣

清原元輔
源順
紀時文
坂上望城
<桐壺の5人> |